造形のすすめ

高木です。おはようございます。
最近の男の子はプラモデルをあまり作らないようです。
近年はいろいろ娯楽の種類も増えましたので、趣味にできることは他にもたくさんあるからでしょうか。

ただ、技術を志すのであれば、子供のころにプラモデルをはじめとした造形に携わることは大切な経験ではないかと思います。

私の場合、小学校の高学年から中学校ぐらいにかけて、模型作りにはかなりはまりました。
模型作りを始めたときは、まだガンプラとかが流行する前だったので、私が作ったのは主にAFV(Armoured Fighting Vehicle = 装甲戦闘車両)が中心でした。
わかりやすくいえば、戦車や装甲車の類です。

兵器と聞くだけで拒否反応を起こす人も少なからずいることでしょう。
けれども、兵器には実用性を徹底的に追求した造形美があります。
それが何ともいえない魅力なのです。

そして、機械的な戦車等に生身の人間を表現するフィギュアを組み合わせることで、生き生きとした空間を演出することができるようになります。
子供のやることなので、技術的な稚拙でしたが、本当に楽しい時間を過ごしました。

模型作りというのは、それをやらない人たちが考えているよりずっと奥が深いものです。
単に説明書通りに組み立てて塗装するだけではありません。
塗料や造形素材に関する知識や、ウェザリング(汚し塗装)やドライブラシ(立体感を与える塗装技術)など、さまざまな技法が必要になります。

それだけではありません。
模型を組み合わせてジオラマを作ろうとすれば、そうした小手先のテクニック以上のことが必要になってきます。

まずはジオラマの舞台となる歴史や地理に関する調査から入る必要があります。
そして、対象となる土地や季節の気候、植物、建築物など、あらゆる面での調査が必要になるのです。
それらを、決して経済的には力がない子供が、自分にできる範囲の精一杯の努力をもって挑戦するのです。

今回は模型を実例に挙げましたが、他の分野であっても同様の奥深さがあることでしょう。
絵画しかり、音楽しかり、文学しかりです。

分野は何であれ、ものを作ることから得られるものは非常に大きいのです。
ものを作る楽しさ、面白さ、そして完成したときの喜び、そうした体験が社会人になってからも、ものづくりに携わる者の原点となります。
ましてや、自分が携わったものが、人に感動を与えたり、役に立ったりするのであれば、喜びはひとしおです。
決してお金のためや目先の損得のためではないのです。

もし、技術者としての道を歩み始めたにもかかわらず、ものづくりの面白さを感じられない人がいたなら、今からでも遅くありません。
模型その他の造形をおすすめします。

何なら、弊社の馬詰にお願いして、バスケットづくりの講習会を開催してもらってもかまいません。
バスケットづくりもものづくりという意味では同じです。

ものづくりの楽しさ、完成したときの喜び、それらを実際に味わい、自信をつけることから始めることが大切です。
何とか言語を勉強するとか、何とかデータベースを勉強するとか、それも大事ですが、もっと根本的なものを身に着ける必要があると思います。

どうせ仕事をするなら、楽しくやりましょう。