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君のブログに恋をして〜同じ穴のムジナ編

著者:馬詰道代
公開日:2018/02/08
最終更新日:2018/02/08
カテゴリー:フィクション

表向きは仲良くしている、男とかるてるのボンクラ営業マンであった。
一旦、棚上げされた転職の話であったが、いずれ俺の力を見せて潜り込んでやろうと男は目論んだのだ。
ボンクラ営業マンからかるてるの社内事情も聞いている。
この会社なら、いずれ自分の思うように動かせるはずだ。

男は今まで転々と変えてきた職場での、上司から受けた屈辱を忘れられないでいた。
二度とあんな思いはしたくない。
屈辱を味わうのは妻からだけで十分だ。

かるてるのボンクラ営業マンは高校受験に失敗していた。
志望していた公立高校に落ち、すべり止めで受けた私立高校に不本意ながら進学したのだ。
その悔しさを大学受験で晴らそうと思っていた。
高校入学当初はクラスメートにも一目を置かれる成績であったが、元来自分に甘い性格である。
夏休みを過ぎるころには成績は下降していった。
特に数学と英語が顕著だった。
当然、2年次進級時の文理選択は文系を選んだ。
そこそこの成績なら付属高校のシステムとして、その上の大学には楽に進学できる。
それもいいかと思いながらも、3年次の受験モードに突入したとき、高校受験の失敗が頭をよぎった。

ストレートに進学できる大学。
高校生だったボンクラ営業マンのちっぽけなプライドが頭をもたげた。
上を目指したい。
国公立は無理としても、私大の人に聞かれても自慢できる大学に進学したい。
そんな思いを抱いたが、大学受験は高校受験以上に厳しい。
ことごとく落ち、受かったのはストレートに進学できる大学と比べて、そう大差のない大学であった。
2度めの屈辱である。

ボンクラ営業マンは高校生のときの自分を思い出していた。
所詮、俺はこんなもんか、と思いながらも、今、この小さな会社で営業をしながら採用も担当している。
人事を担っている。

以前に籍を置いていたのも同業の会社であった。
あまりの営業の出来なさぶりに、会社から退職勧告をされた経緯がある。
双子の娘が生まれて間もない頃である。
自主退職を迫られたが、意地でも会社都合にさせた。
雇用保険をすぐに受給するためである。
生まれたばかりの娘を路頭に迷わせるわけにはいかなかった。
そのあとに入ったのが今の会社である。
社長は技術者で日中はいない。
社長の知り合いが取締役として会社を管理している。
そこに営業として潜り込んだのだ。
SESのパートナー営業での成果はあげれなかったが、採用活動に力を入れ、社員を増やしてきた。

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