君のブログに恋をして〜俺の居場所編

男はかるてるに持っていく”手土産”を作るためにいろいろ工作をしだした。
以前から副業と化していた東の海システム会社とはより親密になっていった。
かるてるへの転職に伴い、あのエンジニアごとかるてるへ付け替える打ち合わせに余念がなかった。
そのための飲み食いのお金を会社へ請求する男だった。
もっともらしい理由で申請書を作って、営業経費を手にいれる。
たいした売上を期待できる付き合いでない東の海システム会社やコロフィットシステム会社との営業経費申請書を見る事務員は不可解であった。

このコロフィットシステム会社の営業マンはクセものだった。
相手を見て態度を変える、典型的な裏表のあるタイプだった。
以前、若手社員が扱った案件でコロフィットシステム会社の営業マンと一悶着があった。
ちょっとした行き違いに必要以上のクレームを申し立て、挙句、若手社員に手を出したのだ。
既婚者であったが、コロフィットシステム会社の営業マンは同性にも興味を持つタイプだったのだ。
お詫びの一席をもうけたものの、そこで執拗に迫られたのだ。
若手社員は男性に迫られたことにショックを覚えた。
しばらく会社を休んだという事件があった。

若手社員の上司という立場の男がその後始末をした。
男はコロフィットシステム会社のその営業マンとその上司に一席を設けられ、謝罪を受けた。
また、個人的にその営業マンからお詫びの金一封を受け取った。
この一件は公にしないという約束を交わし、男はその2万円を受け取ったのだ。
男は会社には内緒に自分の懐にしまいこんだ。

そんな一件があったコロフィットシステム会社なのである。
事務員には接待する意味が全くわからなかった。
本来なら縁を切ってもいいぐらいである。
男はかるてるに転職するときに、この一件を餌にコロフィットシステム会社の営業マンから仕事を融通してもらう魂胆であった。

男はかるてるに持っていく”手土産”作りに気を取られ、するべき仕事がだんだんと疎かになっていた。
部下を持つ器でない男は、若手社員との折り合いもうまくつけれなかった。
若手社員からの信頼を得るどころか、上司として尊敬できない不服を会社に訴えられていた。
入社当初、男に誘われた居酒屋も、営業同行中の喫茶店も、上司である男の奢りだと思っていた。
それらが全て、会社の営業経費として使われていたことを知った若手社員である。
上司として男からいろいろ指示されることを拒否した。

男は自分の居場所を探すのだった。