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君のブログに恋をして〜妻に内緒の別口の口座編

著者:馬詰道代
公開日:2018/04/25
最終更新日:2018/04/25
カテゴリー:フィクション

会社から貸与されているPCやスマートフォンを使って、かるてるの営業をしている。
誰が見てもそれは会社に背く行為である。
あちらこちらの取引先や技術者を巻き込んで、コトはだんだんと大きくなっている。

かるてるから最初に振り込まれた16万円で、かるてるの営業用にPCとスマートフォンを買うことさえしなかった。
男は会社を見くびっていたのだ。
会社を辞めるときに、PCとスマートフォンは初期化すればいい。
それで、全ては闇に葬られる。

かるてるに転職するときには、誰を置いてもあのエンジニアは連れていく。
男はかるてるのボンクラ営業マンに、
「俺とセットなので」
と告げ、
エンジニアの契約条件をDropboxの共有フォルダに入れた。
エンジニアに優遇された条件である。
基本時間幅を超過した場合、その超過分についてはかるてるの取り分はない。
超過分はエンジニアの別口の口座に振り込むのである。
それはもちろんエンジニアの妻には内緒の口座である。
男はこの”妻に内緒の別口の口座”を持つことにずっと憧れていた。

かるてるの営業分の振込口座を作るときのことを男は思いだしていた。
自宅に送られてくるキャッシュカードを作ってはいけないのだ。
キャッシュカードは持たない。
そんな不便も、”妻に内緒の別口の口座”というだけで帳消しになる。

エンジニアの契約条件は男の会社と契約しているのと同じ内容である。
振込手数料と手間が倍かかるこの条件に男の会社の事務員は不満を抱えていた。
エンジニアをそこまで優遇する意味が全くわからなかった。
事務手数料が欲しいぐらいだと思っていた。

かるてるの管理部門を担っている口うるさい取締役は男の要求通り、エンジニアについての契約条件を受け入れた。
ボンクラ営業マンがひとりのときより、はるかに契約数を増やしたのは事実である。
今まで取引がなかったSIreを連れてきたのは、男である。
これぐらいの要求はのんでやろうと思ったのだ。

こうして、男は着々とあちらこちらに根まわしをしていった。
俺が辞めたあと、契約数の激減を招いてやる。
なんならこんな会社を潰してやってもかまわない。
俺の力を見せてやる。

*この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

君のブログに恋をして〜プロローグ編からお読みください。

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