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君のブログに恋をして〜男のボロ編

著者:馬詰道代
公開日:2018/04/26
最終更新日:2018/04/26
カテゴリー:フィクション

男の会社にちょっとした受託の問い合わせがあった。
何度か打ち合わせに出向いた男だが、結局、それは東の海システム会社に回すことにした。
事務員には、
「うちが間に入っても儲けにならないから、直接、東の海システム会社とやってもらうことになった」
と伝えた。

IT業界といっても、そこに所属する人間がみな、PCやスマートフォンを使いこなせているとは限らない。
男は会社のアドレスとかるてるのアドレスをうまく使いこなしているつもりでいた。
元来、詰めの甘い男である。
また、相手サイドも会社を背くことをしている男の会社のアドレスが、社内で共有されているとは思っていないのであろう。

男のメールアドレスに不可解のメールが飛び込んできた。
差出人は東の海システム会社と直接取引をすることになったと聞いた社名である。
基本契約書のPDFが添付されている。
いつもは基本契約書が送られてきたなら、そのあとのやりとりは事務員が担っている。
しかし、いっこうに男からその基本契約書についての話はなかった。
いや、この基本契約書の会社と交わすべき話は無くなったと聞いている。
結局、このメールについて男は何一つ説明をしなかった。
事務員も何も聞かなかった。

また、男のメールアドレスに届いたメールのCCに、かるてるのドメインで男と同じ名前のアドレスがついていることを事務員は見逃さなかった。
送ってきた相手は、”念のため”にかるてるのアドレスをCCに入れていた。

男は最近、直行直帰ばかりで、ほとんど会社に出てこない。
出てきても小1時間ほどで、また、どこかに行ってしまう。

事務員は男の不可解な行動に違和感を感じていた。
何かが心にひっかかっていた。

男はここぞとばかりに、かるてるの営業に励んでいたのである。
会社に有給申請を出して、かるてるの営業をした日もあった。
鬼のような妻へ送らなければならない帰るLINEには、
「会社の事務所を今、出た」
ともっともらしく送るのだ。
かるてるの事務所で仕事をしていてもだ。
男がそのかるてるの仕事のツールとして使っているのは、会社から貸与のPCとスマートフォンである。
いや、仕事のツールだけではない。
妻とのやりとりも含めて個人の携帯として、会社から貸与されているスマートフォンを使っていたのだ。
鬼のような妻に最新のスマートフォンを買ってもらえない男であった。

*この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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