大阪市中央区 システムソフトウェア開発会社

営業時間:平日09:15〜18:15
MENU

多店舗展開の是非:猫でもできるオンラインショップ8

株式会社クローバーフィールドの経営理念
著者:YOSHIDA Takayuki
公開日:2018/08/17
最終更新日:2018/08/17
カテゴリー:技術情報

以前、オンラインショップを始めるにあたり、独自サイトとオンラインモールのどちらが良いかについて考えました。その際、話を単純にするために、ひとつのオンラインモールに出店することを対象として考えましたが、実際は複数のオンラインモールに出店することもあるでしょう。このようなオンラインショップ上の「多店舗展開」について考えます。

多店舗展開の一番のメリットは、ひろく多様なお客様にアピールすることができることです。各オンラインモールはポイントなどいろいろな方法でユーザーの囲い込みをしています。このため、特定のオンラインモールだけを利用している方も多いようです。一方で、6割以上のユーザーがオンラインモールを何らかの形で使い分けているそうです。単純に価格だけではなく、送料やポイントの多寡でその時に利用するオンラインモールを選んでいます。

また、オンラインモールによって得意な商品と不得意な商品、言い換えると商品が充実しているカテゴリーとそうではないカテゴリーがあることをお客様は知っているように思います。

これらのことを考えると、オンラインモールは「集客力があること」を前提としながら、「囲い込みの施策がうまくいっていること」や「掲載する商品カテゴリーが向いているオンラインモールであること」などを条件として選ぶべきではないでしょうか。勢いだけで多店舗展開をすべきではなさそうです。

多店舗展開の一番のデメリットは、管理業務が煩雑となることです。とくに商品在庫のマネジメントは一番頭を悩ませるところでしょう。一人の担当者が管理する範囲が広すぎたり、忙しかったりの理由で商品の在庫状況の共有がうまく行かず、結果としてお店の信頼を損ねてしまうことは絶対に避けなければいけません。

これを回避するためには、実店舗や他のオンラインショップとは在庫を分けたり、各ショップに専任の担当者を置いたり、あるいはオンラインモールを統合的に管理するツールを使うなどの方法が考えられますが、いずれも費用がかかることなので、多くのお店では現場の努力でなんとかこなしているのが実情ではないでしょうか。

そもそも多店舗展開をはじめた目的は、メリットとしてあげた「ひろく多様なお客様にアピールする」ためだと思います。しかし安易に多店舗展開を始める前に、多店舗展開のデメリットを知り、それをリカバーするのに必要なコストについてきちんと試算すべきです。在庫の管理や出品の作業ではなく、新規のお客様の獲得方法や、お客様からの信頼を上げる方法について考えることに現場の時間を使うべきでしょう。

    上に戻る