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紳士然としたエレベーターに教えてもらった件

著者:馬詰道代
公開日:2019/04/18
最終更新日:2019/04/18
カテゴリー:雑記

昨日の午前中は営業会議でした。
営業会議はそのときに社内にいてる社員には参加してもらっています。
弊社の会議はまったくもって、かしこばっていません。
言葉を変えれば緊張感がありません。
まぁ、経営陣が経営陣なので。
そない大した経営陣やないですから。

そして、営業会議も無事に終わり皆で散歩に出かけました。
近所です。
弊社の近所はなかなか風情がございます。
堺筋に面したブースは平成感もございますが、筋(筋肉のキンとちゃいます、スジです、ストリートです)を1つ2つ入ると、これがまぁ昭和感を満喫できます。
場末感に溢れるビルや小洒落たレトロ感を醸し出すビルなんぞがございます。
昨日は皆でこの界隈を散歩しいつつ、某ビルのエレベーターに乗りました。
それは小さなエレベーターです。
重量オーバーなんちゃうのと、誰もが心の中で危惧したと思います。

最近の映画館はだいたいビルの最上階に設えられています。
昔みたいに地べたの映画館はなかなか見受けられません。
映画が終わると一斉にエレベーターに向かいます。
我先とエレベーターに乗り込み最終、ブーーとブザーが鳴ります。

そのブザーを翻訳すると、
「乗りすぎなんじゃ、重たいんじゃ、動かれへんねん、べった(最後)に乗ったヤツ、早よ降りろよ!」
でございます。

昨日、乗ったそのちっこいエレベーター。
昭和感満載のビルのエレベーターです。
弊社が事務所を構える新トヤマビルもエントランスやトイレに昭和感を堪能できるビルでございます。
新トヤマビル並みに昭和感を満喫できるそのビルのちっこいエレベーターです。
そこにようさんの人数で乗りました。

「乗りすぎなんじゃ、ボケ!早よ、降りろよ、そこのおばはん!」とブザーが鳴るのではなかろうかと、私は覚悟を決めておりました。
ブザーが鳴ったら、しゃあない、私が降りよかと思っておりました。
ところがどっこいです。
そのちっこいエレベーターは非常に紳士な対応をしはります。

「ようさんで窮屈な思いをさせてすんませんなぁ」
と、そんな内容のことを喋りはります。

えぇーなんなん、このアナウンス。
今どきのエレベーターはみんな、こんなん言うん?

と、思った私のお口は勝手に喋りよります。
「うちのビルもこんなん言うんやろか?」と。
おばはんの口はひとり歩きしがちです。
ひとり歩きする口を持ちながらも、割と思慮深い私はモノは言いようやなぁと感心します。
相手を思いやるエレベーターです。
素晴らしいやないですか。
この思考は見習わなあきません。

この先もこの縁を繋ぎたいと思うなら、言葉の選択は大事です。
私もその辺、念頭に置きながら、言いにくいことをお伝えしたいときのメールは30分ほど熟考します。
高木に文学的表現と言われたような文言を並べます。
我ながら、上手いことまとめよったな、 と心の中で拍手しているのはここだけの話です。

しかしながら、私の逆鱗に触れると止まりません。
つまり、喧嘩を売ってんのか?と思われる文言を吐かれると、文学的表現なんぞ微塵のカケラも出てきません。
そんな風に振り切るとどうしようもなくなる私は昨日、紳士すぎるエレベーターに教えられたことを深く心に刻みました。
そして、今、私の心の中でモヤモヤしていることがございます。
そうです。
新トヤマビルのエレベーターが紳士なのか、おっさんなのか、私はそれを確かめたくて仕方ありません。
新トヤマビルのエレベーターは広めです。
なかなか満員御礼にはならなさそうです。
おまけに今、弊社は2階におります。
私はエレベーターには乗りません。
乗りませんがこの昭和臭漂うビルのエレベーターが紳士であってほしいと願ってやみません。
馬詰でした。

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