「C言語」と聞いて、あなたはどんなイメージをお持ちでしょうか? 難しそう、古くさい、面倒くさそう、速いプログラムが書けそう、いろいろあると思います。もしかすると、名前は知っているけれど、イメージを持てるほどよく知らないということもあるでしょうね。

C言語は確かに古い言語です。最初に登場したのは1972年ですから、読者の多くはそれよりあとに生まれたのではないでしょうか? かれこれ半世紀近くの歴史を持っていることになります。1989年にアメリカで最初の標準規格が定められ、翌1990年には国際規格になりました。その後もバージョンアップが続けられています。細かな正誤表を除く大きなバージョンアップだけでも過去に3回行われています。1995年に国際化対応のためのライブラリ追加を中心とした仕様追加が行われました。1999年には言語仕様の大幅な拡張とライブラリ追加を伴う第2版が制定されました。そして、21世紀に入り、2011年にはライブラリ追加を中心とした第3版が制定されました。

この連載は、21世紀のC言語、すなわち2011年に生まれたC言語第3版(通称C11)に基づく入門記事です。すでに何らかのプログラミング経験がある方もそうでない方も、あるいは古い規格のC言語なら経験があるという方も、C言語第3版を学びたいという読者の方々のために執筆することにしました。

この連載は冗談が1割、残りの9割は大まじめです。実際の開発現場でC11が使われる機会はまだそれほど多くないかと思います。だから、C11を使ってC言語入門というところがそもそもの冗談なのです。けれども内容は大まじめです。決して「読んで損をした」といわれないものに仕上げたいと考えています。

それでは、まえがきばかり長くても退屈ですから、本題に入っていくことにしましょう。

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