良いデザインと悪いデザイン1:猫でもできるグラフィックデザイン04

先のコラムではデザインとアートの違いから、それぞれの特性を洗い出しました。その結果、デザインは「問題解決」を目的としており、「ターゲット」が明確であり、「制限」の中で「商業ベース」で行わなければいけないことがわかりました。言い換えると、デザインは「個人や組織が目的を達成するために、予算などの制限の中で特定のユーザーに向けて行われるビジュアルや設計の活動」ということができそうです。では、そのデザインにおいて「良いデザイン」と「悪いデザイン」があるのはどういうことでしょうか。
感の良い方はすでにわかっておられると思いますが、上記のデザインの要件をひとつでも満たしていないものが「悪いデザイン」とされることが多いです。
例として、「新一年生にむけてランドセルの購入を促すキャンペーン」の広告について考えてみます。カタログのデザインを依頼されたデザイナーは、明るい背景に、ピンクや水色を使ったポップなデザインを提出してきましたが、同業他社と見分けが付かない無難なデザインでした。
同じシチュエーションで、もうひとつ例を挙げてみましょう。2019年の新入生を対象にしtランドセル市場は2018年4月に始まります。あるランドセル会社も4月1日にWebサイトを公開したかったのですが、依頼した制作会社が「きちんと良いものを作りたいから」という理由で、サイトの公開が7月になってしまいました。もちろん、それに伴って費用もかさみ、200万円の予算がほぼ倍の380万円にまで膨らんでしまいました。
さらにもうひとつ。今回のランドセルキャンペーンでは、新商品である「だれもがわくわくするランドセル『わくわくランドセル』」をメインに据えて、販売するランドセルの5割が「わくわくランドセル」になるようにしようと目論みました。しかし、デザイナーが50音順で商品を並べたために、「わくわくランドセル」は一番目立たない場所に追いやられてしまい、売上は1割にも達しませんでした。
最後にもうひとつ例を挙げてみましょう。自社のランドセルの知名度をあげるべく、百貨店のポスターなどを手掛けたことのあるデザイナーにキャンペーンのメインビジュアルとポスターの制作を依頼しました。出来上がったものはとても洗練されており、今風のデザインでしたが、何のポスターかわかりにくかったので、売上は前年とかわらないものでした。
いずれも、ありそうな状況とありそうなデザインではないでしょうか。それぞれについて、なぜそうなってしまったのかを考えていきましょう。

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