外国人にとって難しい日本語の発音

高木です。おはようございます。

ちょっと前まで女の子ネタと称していろいろ書いていました。
その話題、もともとの発端はとんでもなく日本語がうまいロシア人の女の子がいるということでした。
その後も日本語で歌う外国人の動画を結構見ましたが、彼女ほど日本語がうまい人はいませんでした。

この機会に、外国人にとって日本語の発音のどんなところが難しいのか、私なりに考えてみました。
私は日本語の講師とかではないので、あくまでも素人考えになりますが、恥をしのんで自分で考えたことを書いてみることにします。

今回は、とりあえず通じるレベルの日本語の発音ではなく、違和感がない日本語の発音についてです。
また、日本語の文法や文字体系、語彙や表現についてではなく、あくまでも発音についてだけ考えることにします。

外国語、とくにヨーロッパ語の多くは強弱アクセントです。
それに対して、日本語は高低アクセントです。
読んで字のごとく、強弱アクセントではアクセントのある音節を強く読むのに対して、高低アクセントでは音の高低でアクセントを表します。

ヨーロッパ語でも、ラトビア語やリトアニア語、セルボ・クロアチア語なんかは高低アクセントです。
古代ギリシャ語も高低アクセントですね。
それに対して、メジャーなというか、ヨーロッパ語としてすぐに思いつく言語はみんな強弱アクセントです。

また、日本語ではシラブル(音節)よりモーラ(拍)が重要になります。

シラブルというのは音韻の区切りです。
学校で習う音節は、おおむね仮名文字1字にあたりますが、シラブルはちょっと違います。
拗音を表す小さい「ャ」、「ュ」、「ョ」や促音を表す小さい「ッ」、撥音を表す「ン」はその前の音と同じ音節になります。
また、伸ばす音「ー」や連母音、無声化によって母音が脱落した子音なんかも直前の音と同じシラブルになります。

それに対して、モーラというのは時間的な区切りを表します。
促音だろうが撥音だろうが、1拍に数えるものはモーラになります。
俳句や短歌などの五・七・五や五・七・五・七・七はモーラの数といえます。

日本語を話すとき、この辺りがおかしいと非常に違和感があります。
たとえば、促音や短音と長音の区別がつかないなどが典型的ですね。
しかし、歌の場合、音の強弱や高低は楽譜で定義されますから、楽譜通りに歌えばこの問題はあっさり解決するのだと思います。

次に個々の音についてです。
日本語の音は、母音も子音も決して多いほうではありません。
しかし、他の言語ではあまり見られない音もあり、また方言による差もあって難度を上げているように思います。

母音については5つしかなく、イタリア語やスペイン語の母音とほぼ同じです。
厳密には「ウ」には二種類あり、口を丸めない/ɯ/と口を丸める/u/があります。
主に関東では前者、関西では後者で発音します。
日本語では2つの「ウ」は対立しない(区別しない)のでどちらでも通用しますが、韓国語のように両者が対立する言語もあります。

ところで、ヨーロッパ語なんかは後から登場する音に引っ張られて前の母音が変化する傾向にあります。
いわゆるウムラウト変化で、変化語尾にiとかeが付くと、uやoが変化して/y/や/ø/、さらには/i/や/e/になったりします。

逆に、ウラル・アルタイ語族では、前の音を引きずって後の母音に影響を与えます。
母音調和という現象で、ウムラウト変化と同じようなことが前後逆の関係で起きます。
日本語にももともとは母音調和があったようで、現在でもその名残を残している語もあります。

また、英語は15世紀から17世紀にかけて大母音推移という大規模な母音体系の変化を経験しています。
今でもその名残なのか、語頭のiを/ai/と発音しがちな傾向にあるようです。
たとえば、「池(ike)」を「アイケ」と発音してしまうようです。

これらは、その言語での発音上の癖のようなもので、もしかすると日本語を使う上でもそうした癖が出てしまうかもしれませんね。
本当のところがどうなのかはわかりませんけど。

アクセントのところでも少し話しましたが、日本語の母音には無声化という現象があります。
無声音に挟まれた母音、およぼ無声音に続く文末の母音は発音されなくなるという現象です。
無声化の程度は方言によっても異なるのですが、これを正しく発音できないと違和感の原因になります。
ローマ字表記したときには母音字を記述してしまうのでやっかいですね。

まだまだ長くなりそうなので、この辺りでいったん切ります。
続きは次回に回します。