良いデザインと悪いデザイン5:猫でもできるグラフィックデザイン08

今回も「心地よいデザイン」について考えていきます。今回は「パターン」についてです。パターンは「繰り返し」と同義でもあります。同じ形を繰り返すことを指しますが、同じ構造をもつ情報セットを繰り返すのもパターンのひとつです。

デザインにおける繰り返しの心地よさは、音楽における「リズム」の心地よさと同じです。リズムは音の強弱などで繰り返しをつくります。ケミカル・ブラザーズというミュージシャンが2002年にリリースした「Star Guitar」という曲があります。そのミュージックビデオを觀てみてください。列車の車窓から流れる街の風景を移しているだけのビデオなのですが、しばらくみていると音楽と風景とが一致していることに気が付きます。電柱、家、車、橋など、さまざまな建築物が登場するタイミングと音のリズムとを一致させており、非常に心地よい映像となっています。ビジュアル的な繰り返しと、音楽の繰り返しとの類似性、親和性を感じていただけると思います。

シンメトリーと同様、パターンも普段の生活の中でたくさん見ることができます。洋服や壁紙、カーテンなどの柄などがもっとも身近なパターンと言えるでしょう。フローリングの床やタイルなども明確にパターンであることが分かるはずです。逆に、自然の中ではビジュアル的なパターンを見つけるのは難しいかもしれません。

2回繰り返しただけでは、見た人がその繰り返しの法則を見出すことは難しいですが、3回以上繰り返すとパターンがあることを示唆できます。繰り返しの回数が多いほど、見た人は明確に、そして正確にパターンを定義することができます。上で書いたように、パターンは身近なところにたくさんありますが、デザインにおいてはその単位をわからないように工夫しているものもたくさんあります。継目がバレるとどうしても素人くさく見えてしまいます。PhotoshopやIllustratorなどのデザインに特化したツールでは、シームレス(=継目がわからないように)にする方法もありますので、一度調べてみてください。

大前提として、繰り返しは心地よいはずなのですが、パターンの内容によっては気持ち悪く感じる人もいます。小さすぎる単位の繰り返しはそのひとつです。パターンが精緻すぎると、虫など不快なものを連想する人もいるようです。また、目や口など人の顔を構成するデザインの繰り返しも生理的に嫌悪感を覚える場合がありますので避けた方が良いでしょう。

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