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魔法使いばかりのパーティは弱いのか?

著者:高木信尚
公開日:2018/07/23
最終更新日:2018/07/22
カテゴリー:雑記
タグ:

高木です。おはようございます。

今年に入ってクローバーフィールドには若手の社員が増えました。
若手といっても、普通の企業では中堅社員に相当する年齢なのですが、弊社にとっては若手なのです。

そんな「若手社員」の面々を見て、魔法使いばかりのパーティと呼ぶことが多々あります。
高度なプログラミングを魔法に例えることは実際にありますし、レベルの高いプログラマーを「ウィザード(=魔法使い)」と呼ぶこともあります。
また、「プログラミングの魔導書」というマニアックな書籍に関わっていたメンバーも複数名含まれています。

つまり、そのようなレベルの高いプログラマーがそろったということです。
一方で、それとは別の意味で「魔法使い」と呼んでいる節もあるのですが、それについてはここでは触れないことにしましょう。

さて、魔法使いばかりで構成されるパーティというのは、どうもバランスが悪く、大して強そうではないという印象を与えてしまうようです。
古典的なファンタジー小説『指輪物語』では、魔法使い以外にも屈強な戦士や、エルフやドワーフのようなデミヒューマンが集まっています。
その後、ロールプレイング・ゲームの元祖ともいえる「ダンジョンズ&ドラゴンズ」でも、似たような構成のパーティを組むのが典型的なスタイルでした。

コンピュータRPGでも、「ウィザードリィ」は(種族と職業は分離されたようですが)「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のスタイルを踏襲しています。
日本では「ドラゴンクエストⅢ」あたりから、キャラクターのクラスが混成されたパーティのイメージが(一部のマニアだけでなく)一般に定着したのだと思います。

ゲームの場合はバランスを考えて、魔法使いを体力的に弱い存在として表現していることが多いですね。
しかし、『指輪物語』を見ればわかるように、魔法使いのガンダルフはメチャクチャ強いキャラクターでした。
ですので、魔法使い=体力的に弱いと決めつけるのは必ずしも正しくありません。

ところで話は変わりますが、私が中学生ぐらいのときに第二次大戦時の北アフリカ戦線の話を何かで読みました。
もう何十年も前のことなので記憶は不明瞭なのですが、確か次のようなことが書かれていました。

ドイツ軍は同じ隊の所属する戦車は同じ車種でそろえていました。
一方、イギリス軍は複数の車種の混成部隊でした。
これが当初イギリス軍が弱かった理由だというのです。

戦車というのは、大きく分けて軽戦車、中戦車、重戦車があります。
第二次大戦初期の話なので、重戦車というのはほとんどなく、軽戦車と中戦車の話だと思います。
軽戦車は機動力が高い代わりに装甲は薄く、中戦車は逆に機動力は軽戦車に劣るけれども装甲は厚いのです。

イギリス軍は混成部隊ですので、なかなか足並みがそろわないのです。
前進しようとすると、装甲の薄いのに中戦車に合わせて機動力が活かせない軽戦車が簡単に撃破されていきます。
後退しようとすると、逃げ足の遅い中戦車が餌食になります。
つまり、車種がバラバラだったために、それぞれの特性を活かした作戦が取りにくかったというのです。

思い返せば、設立当初のクローバーフィールドもイギリス軍のようだったかもしれません。
技術者の得意分野は汎用機から組込みまで多種多様でした。
守備範囲は広いかもしれませんが、力を合わせていっしょに何かをやろうとしても、まるで足並みがそろいません。
それに比べれば、今の状況はかなり改善したと思いますね。

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